<目次>
 1.アグリジェントのギリシャ神殿群(1)(このページ)
 2.アグリジェントのギリシャ神殿群(2)
 3.ジェルバ島での買い物で失敗する
 4.マトマタ
 5.エル・ジェム
 6.スース
 7.ケロアン
 8.チュニス
 

  アグリジェントのギリシャ神殿群(1)

20年以上も前の1998年春の旅である(この旅行記の作成を開始したのは2020年)。

簡単なメモはあるのだけれど、簡単すぎたり内容にムラがあってよくわからないことも多い。

また、写真にもどこの街で撮ったのかさえわからないものがあるが、web上にある旅行記だったり、グーグルマップだったりを調べるとわかるものがけっこうある。

さて、この旅のもっとも主要な目的地はチュニジア南部のマトマタというところで、そこには地面に穴を掘って、そこから横穴状の部屋を作るというベルベル人の住居がある。そうした珍しい形態の住居を利用したホテルもあり、そのうちの一つはスター・ウォーズのロケで利用され場所としても有名である。

95年春のチュニジア旅行の際にマトマタの存在を知ったが、この時は旅程に入れることはできず(せず)、3年たったこの年に訪れることにした。

95年の旅ではチュニジアから船でイタリアのシチリアへ渡ることを考えたが船のスケジュールと旅のスケジュールが合わずに断念。ということで、98年の旅でも、まず、往路・復路のいずれかでシチリア-チュニジア間の船が利用できないかと考えた。

しかし、ネットでかなりの交通機関の運行情報が見つけられる現在とは異なり、その地域に詳しい旅行会社に尋ねるか、現地に行ってから確かめるという方法しかなかった。

パレルモ-チュニス間に飛行機が飛んでいることは確認できたので、まず、シチリアへ行く。そして現地でフェリーの便の情報を調べて、ちょうど良いスケジュールの便があれば船を利用、なければパ飛行機を利用するということを決めて、日本を出発した。

日本で確保した航空券は、成田-ローマ-パレルモとローマ-成田というもの。


<1日目>
3月某日、成田を12時すぎに出る便で出発(この便はチューリッヒ経由だった)。

19時30分ころローマ到着。

20時45分、ローマ出発、21時45分パレルモ到着。

22時15分の空港バスに乗車してパレルモ中央駅前に22時55分到着。

23時、予約しておいた駅近くのホテルにチェックイン。

パレルモ駅周辺は暗くけっこう怖かったという印象がある。


<2日目>
朝食後、まず、インフォメーションへ行き、チュニジアへの船の便を調べる。

どうやらトラーパニ発チュニス行きの便は週1便で、今回の自分のスケジュールに合わない感じということはわかった(メモには「週1便月曜のみらしい」とある)。



パレルモのクアットロ・カンティ。通りが交差する4つの角の建物が彫刻で飾られている。もの珍しくて撮ったのだと思うが、まずはシチリアからチュニジアへ渡る船の情報だ、ということであっさり通り過ぎたのだと思う。



メモにトラーパニ-チュニスの船は「週1便月曜のみらしい」とあるように、確実な情報ではなくトラーパニまで行って船の便を確認したかったのだろうか、この後、鉄道でトラーパニへ移動した。

11時45分、パレルモ中央駅発、14時30分トラーパニ着。

すぐにホテルを確保したことを覚えているが、メモにはこの日の午後の行動の記録は何もなく、「20時すぎ夕食へ」というものだけだ。

しかし、家にある旅行関係のガラクタを漁ってみると、この日トラーパニで購入したパレルモ-チュニスの航空券の冊子を発見(カーボンコピーの控えの部分=電子チケットが基本の現在、こんなチケットってまだ存在しているのだろうか?)。船の利用がかなわぬことを確認した上で旅行代理店に行って4日後の航空券を購入したようだ。



<3日目>
8時すぎ外出して、ホテル近くのバールで朝食をとり、その流れで少し街を歩いた。



朝食に出た流れで街歩きをした際に撮った写真。




すぐ上の写真の通りを逆方向に向かって撮ったもの。




海岸沿いにある魚市場。







名前のわからない教会。




ドアの装飾が面白かったので1枚。




チェックアウト前にホテルの部屋を撮ったようだ。必要最低限の設備しかなかったが、なかなか良いホテルだった。




アグリジェントへ行く前にトラーパニ駅のホームに立ち寄った。



12時55分のバスでアグリジェント向けて出発。

16時すぎ、アグリジェント到着。

この旅行にシチリアを組み込んだ第一の理由は上にも書いた通り、船でチュニスに入ることをかんがえたからだが、第二の理由はアグリジェントのギリシャ神殿群を見学することだった。このホームページの名称は「巨大遺跡へ行こう2」だが、エジプトやヨルダン、シリアの大きな遺跡を見て以来、巨大遺跡を見るというのが自分の旅の主要なテーマになっていたので、アグリジェントのギリシャ神殿群は是非見ておきたいと思ったのだ。

ということで、バスを降りたあと、すぐにホテルを確保して、さっそく神殿の谷へ向かった(バスを利用)。時刻は17時を回るころで、そろそろ日が西に傾きかけていたが、夕日に染まる神殿群を見ようというわけである。



コンコルディア神殿(紀元前450~440年建設)。アグリジェントのギリシャ神殿の多くが地震やカルタゴの攻撃で崩壊したり破壊されたりしているなか、この神殿はとても保存状態がよい(6世紀にキリスト教教会として利用されていたからだとか)。




ジュノーネ・ラチニア(ヘラ)神殿(紀元前460~440年建設)。




ジュノーネ・ラチニア神殿からコンコルディア神殿を望んだものだったろうか?もっと薄暗くなっていたがコンコルディア神殿が見えるように写真を修整。




コンコルディア神殿。




コンコルディア神殿と夕日。




コンコルディア神殿と夕日。




エルコレ(ヘラクレス)神殿(紀元前520年建設)アグリジェント最古の神殿、。もう少し赤く染まる夕日を期待していたが。。。



とっぷりと日が暮れるなかアグリジェント市街に戻った。