<目次>
1.ヒヴァ(ウズベキスタン)(このページ)
2.ブハラ(ウズベキスタン)
3.サマルカンド(ウズベキスタン)
4.バクー(アゼルバイジャン)
5.アンタルヤ・テルメッソス・オリンポス・イスタンブール(トルコ)
1.ヒヴァ(ウズベキスタン)(このページ)
2.ブハラ(ウズベキスタン)
3.サマルカンド(ウズベキスタン)
4.バクー(アゼルバイジャン)
5.アンタルヤ・テルメッソス・オリンポス・イスタンブール(トルコ)
ヒヴァ(ウズベキスタン) きっかけは下川裕治氏の『歩くアジア-チベット・中央アジアとまどい編』だった。97年の夏、イランのイスファハンからパキスタンのギルギットまでの陸路を旅し、上海-イスタンブール間の陸路を踏破した僕は、98年にはネパールのカトマンズからへマラヤを越えてチベットのラサへ行くという旅をした。移動中心の旅は僕の旅の一つのテーマなのだが、最大の大物であるヒマラヤ越えを行ったあと、次の目標を持てないでいた。そんなときに読んだのが前掲の本である。下川氏はこの旅で、トゥルクメニスタンからカスピ海を渡ってアゼルバイジャンに入っている。カスピ海を船で渡る。なんとも魅力的なルートではないか。トゥルクメニスタンはビザとかが面倒くさそうな国で、ここをクリアできれば、上海-イスタンブール間の別ルートの陸路踏破もそのうち実現できるかもしれない。そう思った僕は、99年夏の旅として、まずウズベキスタンに入り、トゥルクメニスタン、そしてカスピ海を渡りアゼルバイジャンへという計画をたてた。 ウズベキスタンは一度行っていたが、最初はソ連邦崩壊後の混乱のなかだった。ビザはロシアのビサがあれば問題ないと言われて行ってみると必要だったし(なぜか入国翌日空港で取得できた)、通貨は相変わらずロシアルーブルが使われていた。 99年にはさすがにビザが必要となっており、通貨も独自のスムが通用していた。 8月15日、トルコ航空でまずイスタンブールへ飛び、同日深夜、同じトルコ航空のタシケント行きに乗り継いだ。 トルコ時間の24時少し前に出発した便はウズベキスタン時間の午前6字ころタシケントに到着。入国審査を終えて税関を出ようとすると早速トラブルに見舞われた。係官がバウチャーがないと入国は認められないとか言っている。当時、ウズベキスタンではこうしたトラブルが頻発しており、多くは色々と難癖をつけて賄賂をせしめようという魂胆によるもののようだった。航空券・ビザの手配を頼んだ旅行会社からは、そういう場合には現地の旅行代理店の人物に連絡を入れるようにと言われていたので、係官に電話番号を示し「この人に問い合わせてくれ」と言った。電話が通じなければどうしようかと思ったが、すぐに担当者が出て「彼がこちらに来る」というので、しばらく待たされることになった。 8時頃、ザイーという名前の現地の担当者が来て、彼が係官に直接話しをすると何事もなく放免。 空港を出た後、ザイーの車のなかで、早速アゼルバイジャンのトランジットビザが欲しいのだけれどと相談した。アゼルバイジャンのビザがあれば、トゥルクメニスタンのトランジットビザが取得できるという情報を得ていたからだ。 どういう対応ししてくれるのかなと思っていると、まずザイーの家の前に連れて行かれた。そこで待つことしばし、彼の部下が現われた。どうやら、その部下と一緒に動けということらしい。 その部下の男とタクシーでアゼルバイジャンの大使館へ向かったが、ガイドブックに書かれている通り、ビザ発行まで3日かかるということだった。その後、さらにトゥルクメニスタンのビザを取るとウズベキスタン観光はできないに等しい。ということで、トゥルクメニスタン入国はあっさり放棄、つまりカズピ海を船で渡るというルートも放棄となった。 このあと、部下氏にウズベキスタン航空のオフィスに連れて行ったもらい。17日のタシケント-ウルゲンチと、24日のタシケント-バクーの航空券を確保した。あわせて285ドルだった。 ウズベキスタン航空をあとにした僕は、部下氏に連れられるままザイーのオフィスへいった。どうやらそのオフィスのボスらしく、ボス自ら空港に来てくれたのだ。行きがかり上、ザイーに今晩のホテルの紹介を頼むと、すぐ隣がホテルだという。1泊朝食付きで45ドル。あまり安いホテルのないタシケントにしては良い値段だ(実際には当時闇両替でスムを入手して、スム払い可のホテルに泊ると格安だったが概してそういうホテルは混んでいた)。 8月17日、昼過ぎの便でウルゲンチへ飛び、タクシー、ミニバスを乗り継ぎヒヴァに入った。ヒヴァは17世紀からホレムズ帝国の首都が置かれた都市で、二重の城壁で囲まれ、内側の城壁に囲まれた内城イチャン・カラには、20のモスク、20のメドレセ(神学校)、6基のミナレットなどが残され、街全体が博物館都市に指定され、ユネスコの世界遺産にも登録されている。
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