アマスラ

4日目。

今日の目的地は黒海沿岸にある古い町アマスラ。『地球の歩き方』には載っていないが、以前、テレビで見て以来、何となく気になっていた街である。同じ黒海沿岸のスィノップ(なぜか『地球の歩き方』から外されてしまった)から海沿いに移動できるとよいと思ったが、『lonely planet』を見ると、このルートは交通が不便で1日かけても移動できないかもとある。山が海岸まで迫っており、大きな街はなく、道も整備されていないようだ。そんなこともあって、当初は、スィノップ-カスタモヌ-アマスラという移動を検討したのだが、結局はそれもあきらめたことは既に書いた通りである。

アンカラに着いてからネットで調べると、10時発のアマスラ行きのバスがあるということがわかったので、8時ころチェックアウトして、ドルムシュ(乗り合いのミニバス)でオトガルへ向かった。

オトガルに着くと、10時発アマスラ行きのバスを運行している会社のブースに直行。経済発展の著しいトルコ。国内を移動する人の数もどんどん増えているみたいで、近年は発車間際のバスのチケットが満席で買えないということも経験しているが、アマスラ行きのチケットは難なく購入できた。

9時30分を回り、10時発のバスが乗り場に入ってきたが、バスのフロントガラスのところに出される行先板にはバルトゥンというアマスラの一歩手前の街の名前が。

バスの乗務員にアマスラ行きのチケットを提示すると、このバスだというので乗車。席の配列は1列、2列というゆったりパターンだった。



バス会社のブースが並ぶアンカラのオトガル。




アンカラのオトガルのバス乗り場。



3時40分ころ、バルトゥンに到着。僕を除く乗客はそこで全員降りてしまい、運転手も客の世話をする兄ちゃんも降りてしまった。どうやら、このバスはここまでのようだ。しかし、チケットにはちゃんと「アマスラ」までと記されているので、なにがしかの手段でアマスラまで運んでくれるはずである。結局は、5人乗りのバンでアマスラまで運んでくれた。

14時15分ころ、アマスラの街に到着。前日予約しておいたホテルを、予約サイトにあった簡単な地図の記憶をもとに探すが見つからない(手持ちのiPad-miniがWi-Fi専用機なので、Wi-Fi環境がないと使えないのだ)。

狭い街なので、何とか見つけられたが、今度はレセプションに人がいない。シーズンオフのため観光客はまばらで、ホテルの方も油断しているのか?

仕方がないので、またまたバックパックを背負ったまま、街歩きに出た。

アマスラの歴史はギリシャの植民地として成立した紀元前6世紀までさかのぼるらしい。ビザンチンの支配下にあったとき、13世紀後半から15世紀半ばすぎまで、ジェノバに黒海の商港として貸し出され、その後、オスマントルコの支配下に置かれ、その商港としての重要性を失った。

現在はビザンチンの時代に築かれ、ジェノバ、オスマン朝によって大規模な修復が施されたアマスラ城が残っているが、城内は住宅地になっている。



アマスラ城の門の一つ。




城内に入ると猫がいっぱい。






城内の住宅地とモスク。




さっきのとは別の門。




アマスラ城内。




アマスラ城は二つの部分からなっていて、写真の向こうは小さな島で、橋でつなげられている。




島の部分からアマスラの街の方を望む。半島みたいになっているところの向こうがアマスラ港。




やっとホテルにチェックインして、荷物を置いたから再び街歩きへ。




アマスラ博物館。残念ながら工事のため閉館中。建物の外側にはこんな感じでビザンチン時代(?)の遺物が。







かなりたくさんの猫に出会ったが、猫がメインなのかアマスラがメインなのかわからなくなってしまうので、アマスラの分は、これを最後にしておく。ちなみに城外には犬が多かった。




黒海に沈む夕日。