バガンからマンダレーへ

1月12日。

早朝4時半、5時半発のマンダレー行きの船に乗るため、前日お願いしておいたタクシーでホテルを後にして、ニャウンウーにある船着場へ向かう。

エーヤワディー川を運行するバガン-マンダレー間の船は、川下りとなるマンダレー発、バガン行きの方が所要時間が短いためか人気があるのだが、今回は、旅程の関係で、川を遡る方を選択せざるを得なかった。



ニャウンウーの船着場。道路から川に下って行く斜面に通路を示す柵のようなものが立てられているだけ(一応、申し訳程度に斜面に段々を施してあったか)。



船内。川を遡る船を選択する観光客は少なく、この日の客は10数人で、僕以外はほとんど西洋人観光客で、途中で乗り降りしたミャンマー人が2人くらいいたか?




日が昇る直前のエーヤワディー川。




エーヤワディー川の日の出。陳腐な言い方だが、旅情をかきたてられる眺めだ。




漁に向かう舟か?




7時、朝食タイムとなった。朝・昼食の二食が乗船料金に含まれている(僕が乗った船は40ドルだった)。




川沿いのいたるところで、仏塔が見られる。




沈まないのか? と思わず心配してしまった船。

 


昼食。




同じ会社(シュエケネリー)の下り船とすれ違う。前にいる女性は船の乗組員。




洗濯物干し場(ここは最も大規模だったところ)。




竹を筏にして運んでいる。




エーヤワディー川の夕日。船は日もとっぷり暮れたあと、19時20分ころマンダレーに到着(定刻より50分ほど遅れた?)。



バガンからマンダレーまでの14時間ほどの船旅は、色々な船、川沿いの人々の様子などが見られて、それほど退屈せずに過ごせた。なお、僕が乗ったシュエケネリーの船よりもマリカ・クルーズという会社の船の方が所要時間がかなり短いよう(上りは12時間くらい)。なお、基本的には10月から3月までの運航で、川の水位などの状況により運航されないこともあるよう。ちなみに2015年1月は両社とも毎日運航したらしい。なお、アライアンスミャンマー社という会社が最近参入したらしく、船もあたらしく速度も早いようだが、2015年1月は上り下りとも隔日の運航だった(1隻の船を運用?)。


さて、船がマンダレーの船着場に着くやいなや、ピックアップ(トラック型の車の荷台を改造して客席を取り付けた車)の客引きが乗り込んできた。何とか客をものにしようと必死である。もちろん料金は交渉だが、初めての街なので目的地までの距離がわからないし、料金の相場も知らないから、交渉は圧倒的に不利である。おまけに、こっちは1人なので、ピックアップだと無駄だ。外に出れば何とかなるだろうと、客引きを無視して下船口へ向かった。そうすると、客引きのなかにバイクタクシーの運転手がいて、さかんに食い下がってくる。最初4000チャットと行っていたが(どこまで行くか聞きもせず)、無視していると、すぐに3000に下がった。しかし、なおも視線を合わせずにいると、2000になった。まだ、こちらの行き先は言ってはいない。おそらく、同じ船に乗っていた西洋人たちが泊るホテルと同じ地区にあるホテルに行くと思っているのだろう。

2000なら割りとよい値段だろうということで、交渉に応じることにして、ホテル名と住所を書いた紙を見せるとオーケーだという。ということで、この運ちゃんのバイクで出発。街灯は少なく、暗い街をかなりのスピードで行くのは、けっこう怖かった。

しばらく走ると、運ちゃんはこの辺か? 聞いてきた。初めての街だし、そんなことわかるはずがない。泊る予定のホテルはマンダレー駅から比較的近いところなので、そのことを説明するが、英語があまり通じず。どうも要領を得ない。

地元民である運ちゃんならば、ホテルの住所を見てすぐにわかりそうなものだが、どうもわかっていないようだ(ホテルの名前と住所をアルファベットと算用数字で書いたメモを渡したのだが、ビルマ語の文字とビルマ数字しか解さないのかもしれなかった)。

結局、最後はあるホテルの前でバイクを止めて、そこにいた地元の人に、ホテルの英語を話せる人を呼んできもらい、僕の泊るホテルの場所を確認することになった。

こうして、運ちゃんは僕の行こうとしているホテルの位置を了解したが、2000ではそこまでは行けないと言い出した。ホテルの名前と住所を書いた紙を見て2000でよいと言ったのにだ。まったくひどいもんだが、途上国らしくなってきて面白くもある。

ホテルのその英語を話す人に現在地(住所)を聞くと、めざすホテルまではそんなに遠くはないとわかった(マンダレーの街は碁盤の目状で通りに番号がついているので)。ということで、バイクタクシーの運ちゃんとは交渉せず、2000を払って歩くことにした。マンダレーの街のワンブロックは意外と大きく、けっこう時間はかかったが、めざすホテルには容易に行き着くことができた。