4度目のパルミラ

<6日目>
ハマのあとはどこへ行くべきか? 迷うところだが、パルミラがすぐ近くにあると思うと、やはり行きたくなった。というわけで、次の目的地はパルミラに決定。



朝食前に水車を見るため散歩した。4つの水車が連なっているところに行ってみたが、残念ながらその景観は水車の前にあるレストランからしか見えないようになっていた。そこでハマでの水車の見納めということで、少々飽きてきたがホテルの近くのある水車のある公園に行ってみた。すると既に動かなくなっていると思っていた水車が回っていた(ここに着いてから回りだしたのだったか?)。動く水車が見られてよかった。




水車が回る様子(ギーッというけっこう大き目の音がでます)(mp4=3Mb)。



バスターミナルに行ってバスの便を調べると、ハマからダイレクトにパルミラへ行くバスは午後までなく(正確にいうと情報を得られず)、10時のバスで、まずホムスに移動した。

10時半、ホムスに到着。バスを降りるとすぐに客引きにつかまる。それまでのシリア旅行の経験では、客引きとはいっても、バス会社の人間が客に声をかけてチケット売り場に連れていくというパターンだったので素直について行った。窓口で行先をつげてお金を払いチケットを受け取るまで、この”客引き”が仲介するのもいつもの通りだったが、そこから先がちょっと違っていた。500ポンド紙幣を出して150ポンドのチケットを購入したのだが、”客引き”のあんちゃんは350のお釣りから「チップね」という感じで50取ってしまった。チケット売り場の”窓口氏”も「仕方がない」という顔している。シリアでもそんな手合いが出てきてしまったのか、とややがっかりした。

11時ころやってきたパルミラへ行くバスはデリゾール行の便で、ハマのターミナルで見かけた旅行者が乗っていた。ハマからパルミラに直行する便があったのだ。

パルミラが目的地の乗客はパルミラの街はずれで降ろされた。初パルミラの旅行者は「どのあたりだ、ここは?」という感じのようだったが、自分にとっては勝手知ったる街だ。すぐにめざすホテル(ゼノビア・シャーム・パレス=旧ゼノビア・ホテル)のある方へ歩いていった。

パルミラの街中に入ると、子供たちが写真を撮ってくれ撮ってくれといってわんさか寄ってきた。しかし、彼らの目的は写真を撮られることよりも、観光客からの土産のようだった。皆口々に「ペン、ペン」と言いながら寄ってくるのだ。「ないよ」というと、僕を蹴っ飛ばして逃げていくガキまででる始末。

いまだに誰かが「ボールペンを持っていくと喜ばれますよ」などというアドバイスをしているのだろうか? 

幸い晴れていたが(砂漠だから当たり前と思われるかもしれないが、前回の訪問では夜雨が降った)風が強かった。で、この風が景色の魅力を半減させる。砂塵を巻き上げるのだ。どうも、もう少し遅い時期でなければ天気は安定しないようだ。



バスを降ろされたのはこんな場所。僕は遺跡と街の位置関係がわかっているので、めざすホテル(旧ゼノビア・ホテル)の方へ歩き出したが、同じバスに乗っていた外国人観光客は客引きにつかまっていた。歩き出す前に、自分でホテルをさがしたいかどうかくらいは聞いてあげればよかったと、若干後悔。



ホテルに荷物を置いた後、すぐに街中で腹ごしらえをしてから遺跡見物に出かけた(ホテルは遺跡の真ん前にある一方、街は少し離れているので若干無駄な移動になる)。



泊ったホテル(旧ゼノビア・ホテル)のすぐ前にあるバールシャミン神殿。その後、IS(イスラム国)によって爆破されてしまった。


















広大な遺跡です。




アラブ城へ向います。日差しも強いし、坂も急でけっこうたいへん。多くの観光客は車でのぼります(城の裏側というか入口側に道路が通じています)。




アラブ城から遺跡を望む。空気は今一つ澄んでいなかった。




アラブ城。










アラブ城にいるうちに風が強くなり、降りてくると遺跡は砂塵でみるみり霞んでいった。のどは酷くいがらっぽくなるし最悪。










写っている丸い光はもちろん月ではなく太陽。




ゼノビア・シャーム・パレス。




夜になって風は弱くなったが、砂塵が舞っているままで、やはり見通しは悪い。せっかくのライトアップだが。。。