ジブラ-イッブ-サナア

ジブラの次はイッブへ向った。ここの旧市街にも石造りの伝統的イエメン建築が並ぶ。



イッブへ向う道で見かけた日本からの輸入車。このように日本で使われていたときの塗装のまま使うのが基本のようだ。塗装はそのままだが、ハンドルはちゃんと左側に移されている。実は僕の乗っていたタクシーもフロントガラスには日本の定期点検のステッカーが貼られており、日本のお金持ちが乗っていたベンツがイエメンでタクシーとして活躍しているというわけである。



イッブ旧市街。



薄っぺらな建物が珍しくでカメラを向けると、下の方に写っている子供たちが写真を撮ってくれと駆け寄ってきた。



写真を撮り終えると、子供たちが「お金をくれ」と押し寄せてきた。そうか小遣い欲しさだったのか。ただ子供たちを振り払うだけではだめだったので、「アイブ」という言葉を連発してみた。アイブとは誇りというような意味の言葉で、大人が子供に恥ずかしいことをするなとたしなめるときなどにも使われるらしい。僕が「アイブ、アイブ」と言うと、写真に写っていない、一番年嵩の女の子(もう写真を撮られることを嫌がる年代の子)が、必死になって子供たちを押しとどめた。しかし、小遣い欲しさの子供を遠ざける作戦としてこの言葉を使ってもよかったのだろうかと、若干後悔もした。



子供たちから逃れたあと、さらに、街中へ入っていった。それで、この写真を撮ったあと、近くを通りかかったイエメン人男性から怒られた。ご覧の通り人は写っていない。なのに何故? 男性の言葉は次のようなものだった。「神聖なモスクの写真を撮るな。ここはサナアとは違うぞ」
後から知ったのだが、サウジアラビアでは人物だけではなく、モスクの撮影も厳禁だという。僕は厳しいイスラムの戒律に触れる行為をしてしまったというわけなのである。



谷底に向って段々畑が続く。どこまで続いているのか?

動画(イッブからサナアへの道)


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