ティカル

<11日目(3月11日)>
早朝4時30分、チェックアウト。前日予約しておいた空港までのシャトルバスを待つ(アンティグアからグアテマラシティーのラ・アウロラ空港まで8ドル)。バスは約10分遅れてやってきた。他のホテルにも寄り、客をピックアップして空港へ向かう。

途中寄ったホテルでなかなか客が出てこなかったこともあり、予定より15分くらい遅れて、5時45分、空港到着。

チェックインの際、名前がないと言われて若干あせる。実は、グアテマラに到着した日に搭乗日の変更をしたのだが、その際、向こうが何かミスをしたらしい。結局、エコノミーが満席だったのか、ビジネスクラスの席をあてがわれた。

飛行機は、6時半に定刻どおり出発、7時20分にティカル到着。

高原から低地に降りてくると、さすがに暑い。なるべく午前中の涼しい時間帯に遺跡見物を済ませたいので、ティカル観光の基点となるフローレスでホテルを確保して、すぐに遺跡行きのミニバスに乗った。

9時にフローレス出発、10時20分、遺跡到着。

さあ、いよいよ、今回の目的地を中米に決めるきっかけとなった巨大遺跡ティカルの見物である。ティカル遺跡は、グアテマラの北部ペテン地方のジャングルの中に埋もれるようにして残るマヤ文明の遺跡である。紀元300年以降、この地方の祭祀の中心として栄えた都市ティカルは、8世紀には最盛期を迎え、巨大神殿を初め多くの建造物が建てられた。しかし、10世紀に入ると急速に衰退し、住民は去り(衰退の原因についてのは確定されていないらしい)、その建造物群はジャングルの中に埋没していった。

目の前にはそのジャングルが広がっている。ガイドブックに地図があるが、適当に歩いていけば神殿に出会えるだろうと思って歩き出す。ジャングルとはいっても、観光客用に、けっこう広い道が確保されているので、迷い込んだら出られないという感じもしない。めざすは、ティカル遺跡の中心グラン・プラサ。しかし、いくら歩いても深いジャングルしか見えない。あちこちからは、獣の鳴き声が聞こえてくる。もうちょっときちんと地図を読み込んでから歩き出せばよかった。



この道はどこへ出るのだろう?







突然現れた動物。この時は何という動物かわからなかったが、あとからハナグマという動物であることがわかった。




木の登るハナグマ。




建造物があるところに出た。




やっとグラン・プラサが見えてきた。













グラン・プラサ。左に見えるのは2号神殿(38m)。







1号神殿(51m、通称「大ジャガー神殿」)。2号神殿の向かい側にある。




2号神殿の上から1号神殿を眺める。




2号神殿。その後、正面の石段を登ることはできなくなった? 手すりも何もなく、かなり厳しい石段。




4号神殿(70m、神殿の裏側に作ってある階段を登る)から望む樹海と神殿。20分くらいボーっとしていたが、日差しをさえぎるものがなく、だんだんつらくなり降りることにした。







4号神殿から降りるとアナグマの群れが。







テオティワカンと同じ型の神殿もあった。




ティカルの神殿のミニチュア。




<12日目(3月12日)>
今日は夜の便でメキシコのカンクンに移動することになっている。しかし、フローレスの街には何も見るものがなく、そもそも暑くて外を歩き回るのはきつい。ということで、午前中ちょっと街歩きをしただけで昼過ぎに空港に行った。

飛行機の出発は8時すぎなので、かなりの時間つぶしをしなければならないが、旅に出ると不思議と、これくらいの時間なら苦痛を感じることなくすごすことができるようになる。空港では運良く、別の便に乗る日本人旅行者と1時間半ほど話すこともでき、7時間くらいの時間は、割とあっさりすぎていった。



ペテン・イツァ湖。フローレスはこの湖に浮かぶ小島(橋でつながっている)。対岸にサンタエレーナという町がある。




写真だとさわやかな感じに見えるかもしれないが、かなり厳しい暑さだった。




サンタエレーナのバススタンド。グアテマラではグアテマラシティ・アンティグア間以外、ローカルのバスは利用しなかったが、やはり何となく地元の交通機関が気になってバススタンドに足が向いてしまった。