カルタゴとブラ・レジア

<7日目>
7時15分ころホテルをチェックアウト。

先を急ぐ旅になってきた。スースにも見どころはあるようだが、チュニスに移動すべく鉄道駅へ向かう。
7時30分、スース駅に到着。

列車の時刻は調べていなかったのだが、運のよいことに7時7分発のチュニス行きが大幅に遅れていた。

8時、定刻から50分近く遅れてチュニス行き発車。

10時半チュニス到着(定刻は10時2分)。

すぐにフェリー会社に行ってみると、シチリア行きは「今日出発とのこと」。日本特殊旅行の情報が正しかったということが確認できたが、残念ながらもう少しチュニジアを見てからイタリアへ渡りたい。

その後、ホテルを確保した後、チュニス・エアへ行き、チュニス-ローマの航空券を購入。もちろんノーマル運賃なのだが、日本円で2万円くらいだった。

次にアエロフロートへ行って帰国便のリコンファーム(いつ頃からだったろう? リコンファームというものが基本不要になったのは)。

その後、TGM(郊外電車)でシディブサイドへ。



チュニジアンブルーのドア・窓枠などと建物の白壁で有名なシディ・ブ・サイド。そのシンボルともいえるカフェ・デ・ナットでお茶(ミント・ティーを飲んだ)。しかし、あいにくの空模様。




カフェ・デ・ナットからシディ・ブ・サイドの街を見下ろす。



暗い曇天のもとでのシディ・ブ・サイド観光では気分も盛り上がらなかったと思う。

その後、カルタゴ遺跡へ向かった(電車を使ったのか徒歩を選択したのかは覚えていないが、それほどの距離ではないので歩いたのでは?)



カルタゴ遺跡。まず、ローマ人の住居へ行った。写真はローマ人の住居(だと思う)。ローマ劇場やオデオンが隣接しているが、天気が悪かったせいか、あまり写真を撮っておらず、それらの写真はない。




ローマ人の住居からビュルサの丘へ向かう途中、TGMのカルタージュ・ハンニバル駅をのぞいた。白と青(チュニジアン・ブルー)の駅と車両。




ビュルサの丘からカルタゴの街を望んだ写真(だと思う)。天気悪すぎ。ビュルサの丘の頂上にあるカルタゴ博物館にももちろん寄った。



カルタゴ博物館に行った時点で雨がかなり強く降って来て観光気分がますます削がれるなか、アントニヌスの共同浴場へ行った。



アントニヌスの共同浴場。



メモにはこの後旧軍港に行ったと記されているが、やはり写真はない。



<8日目>
この日はブラ・レジア遺跡を見に行った。
『地球の歩き方 フロンティア』にローマ時代の「地下都市」という記述があり(「地下都市」というのは著者の筆が走りすぎてしまったものだということが後でわかる)、トルコをリピートしてカッパドキアにある地下都市も見て来た自分にとって、「えっ? ローマ時代の地下都市?」ということで是非とも行きたいと考えていた遺跡だ。



チュニスを10時20分に出たアルジェリア行きの国際列車は、13時半(定刻は12時50分)、ブラレジア遺跡最寄りの駅ジャンドゥーバに到着。途中車中で出国検査があり「アルジェリア?」と聞かれ、ジャンドゥーバで降りると答えたことを鮮明に覚えている。



この時は駅からブラレジア遺跡へ公共交通機関でアクセスするのは困難だったので、駅前からタクシーで向かった(駅を13時40分に出て遺跡には13時50分到着)。

15時半に迎えに来てもらうことにして遺跡見物へ向かう。



今日も天気は今一。ブラレジアは普通のローマ遺跡だった。




『歩き方 フロンティア』には遺跡内の地図や詳しい解説はないので、何だかわからぬまま「地下」は「地下」はと思いながら歩いたと思う。







ロバと遺跡。地震で多くの建物が崩壊してしまったため、けっこう殺風景な遺跡だったが、ロバのおかげで、自分のなかにこの眺め印象が刻まれた。




「地下都市」ではなく「地下住居」だった。人々は寒い冬は地上に、暑い夏は地下に住んだとか。




アンフィトリテの家。2世紀の保存状態のよいモザイクが残っている。




この家の主人アフィトリテの肖像らしい。




手前はアフロディーテのモザイク。何故この向きで撮ったのか? と悔やまれる。例によってフィルム節約モードだったらしく、あまり沢山撮っていない。



上の写真以外にも、いくつか保存状態のよいモザイクがあるらしいが、このときはそんなことは知らない(地上の建物であればわかったかもしれないが、観光客はほとんどおらず、人が集まっている場所をのぞくという手も使えず、見逃してしまったようだ)。



殺風景ではあるが何か趣のある古代の街路。




復路も鉄道だと同じ景色で面白くないと思ったのか、できるだけ早くチュニスに戻ろうと思ったのかは忘れてしまったが、帰りはルアージュを利用しようとした。しかし、ルアージュ・ステーションには多くの客がいるのに車が全然来ないので鉄道利用に切り替えた。17時15分発(定刻17時4分)、20時12分チュニス到着(定刻19時39分)。




天気が好転したおかげて往路では見られなかったよい景色が見られた。




車内に西日が差し込んでいい感じ。