アトラス山脈を越えてワルザザートへ

<7日目>
この日は、バスでオート・アトラスを越えてワルザザートに移動(アトラス山脈にはオート・アトラスのほかアンチ・アトラス、モワイヤン・アトラスがある)。



ワルザザートへ向かう途中の小休止。前方のバスが、この時乗ったバス(だと思う)。少しわかりにくいと思うが、前方奥に雪をいただいた山が見える。



この旅の2年前だっとと思うが、音楽好きの知人から薦められて、PSY・S(サイズ)というユニットの”ATLAS”というアルバムを買った。

”ATLAS”はどういう意味として使ったのかはわからない。ギリシャ神話に登場する神なのか、土星の第15衛星なのか、アトラス山脈のアトラスなのか、はたまた地図帳なのか。

で、そのアルバムの中に”WARS”という曲があり、その歌詞に「ありとあらゆるオペラ、その緑なすアトラス越えて」という一節があって(難解な歌詞だと思う)、その歌詞、メロディーととともにアトラス山脈を越えて行ったワルザザートのことが頭に刻み込まれている(ヘッドフォン・ステレオ=ウォークマンの類を持ってこの旅に出かけたのかどうかは定かではないのだが)。こちらの「アトラス」は「緑なす」とあるので、「神」「土星の衛星」「地図帳」ということはなく、アフリカ大陸北西部を東西に走るアトラス山脈を意識して使った言葉だと思う。

この時越えたアトラス山脈は写真を見ての通り、「緑なす」には程遠い状態で寒々しい感じだった。

アトラス山脈を越えるということはサハラ砂漠へ近づくということを意味し、ワルザザートはマラケシュ以上に乾燥した感じだった。

ホテルを決めて荷物を置いた後、町の東のはずれにあるタウリルトのカスバへ行った(カスバとは要塞・砦・城郭のこと)。ワルザザートといえば、少し離れたところにあるアイト・ベン・ハッドゥというベルベルの村が有名だが、この時の『地球のある方』にはまだ記載がなかったのだろうか? ワルザザートで見学したのは、このカスバだけである。



タウリルトのカスバ。ここはグラウイという人物が住んでいたいたカスバ。ワルザザートは1920年代にフランス軍の最前線基地として建設された町で、グラウイはフランスがモロッコ南部の安定的支配のため地位を保全した各地の有力部族の長の一人。フランス軍がやって来る前、ワルザザートはこのカスバがあるだけの小さな村だったとか。




大規模なカスバだった。







カスバとワルザザート川。




横長の写真も1枚。




部屋の内部。




ワルザザートの街。




ワルザザートのホテルの屋上からの眺め。雪をいただいたアトラス山脈が綺麗だった。




これもホテルからか? ひどい写りだけれど、超個人的記録として。




これもホテルからか? 街の雰囲気を思い出すための超個人的記録として載せておきます。