カセレス 2010年、ミラノからポルトガルのロカ岬まで移動し、長年かけたユーラシア大陸陸路横断を達成した。しかし、そのときはポルトガルまでの移動を優先したため、その道すがらにある魅力的な場所を素通りしてしまった。そこで、今回は素通りしてしまったスペイン・ポルトガル国境に近いいくつかの街を訪れることをメインに旅行計画をねった。 選んだ旅の時期は、うっとおしい日本の梅雨時、スペインでは夏が本格的に訪れる6月。ちょっと暑いかもしれないが、乾燥した風に吹かれて旅しようという目論見である。 <1日目> まず、マドリードに入り、そこからバスでカセレスという街まで移動したが、移動当日、マドリードは強い雨、さらにはヒョウが降るという荒れ模様の天候。カラッと晴れ、青い空が広がることが多い6月のスペインとはほど遠い状態。 カセレスに到着すると、ここでも強いにわか雨。スペインのかなり広い地域で大気の状態が不安定になっているようだった。 カセレスはレコンキスタの時代の名残をとどめる中世の街で、「エストレマドゥーラの宝石」と呼ばれている。(エストレマドゥ―ラとはキリスト教諸国から見たドゥエロ川以南のイスラム支配地を指したが、レコンキスタの進展とともにそう呼ばれる地域も拡大し、最終的に現在のカセレス県とバダホス県の地域が「エストレマドゥーラ」と呼ばれるようになった。) 雨が上がるの待って、歩いて旧市街へ移動して、予約しておいたホテルにチェックイン。
<2日目>
|