アッピア旧街道でサイクリング

<11日目>
9時少し前、ホテルをチェックアウト(荷物は預かってもらう)。

この日の目的地はアッピア旧街道。「すべての道はローマに通ず」という言葉が示すように、ローマ帝国はローマを起点に多くの道を各地にはりめぐらしたが、アッピア旧街道はそのような道の代表例。「古代の面影をよく残している」というガイドブックの記述にひかれて訪ねることにした。

アルケオ・バスというのがアッピア旧街道まで走っていて、途中、乗り降りであちこちの名所に行くのも容易そうなので、これを利用することにしてチケットを購入。

しかし、30分おきに走っているはずが、1時間待ってもバスは現れず。アルケオ・バスの利用はあきらめ、チケットを払い戻して地下鉄、バスを乗り継ぎサン・セバスティアーノ門まで行き、そこから旧街道へ向かうことにした。けっこう時間をロスしてしまったし、歩くのはかなりきつそうなので、旧街道入り口の公園事務所で自転車を借りた(12時少し前)。



サン・ジョバンニ門。まず地下鉄でサン・ジョヴァンニまで行き、そこからバスに乗り換えアッピア旧街道方面へ向かった。




サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂(グーグルのストリート・ビューを見てわかった)。何やら立派な建物があったので、とりあえず撮ったものだと思う。この大聖堂の前のサン・ジョヴァンニ門広場から218番のバスに乗った。ちなみに、この旅行記のリニューアル(2022年12月)に当たって『地球の歩き方』を見てみると、この大聖堂、「ローマで、そして世界で最も重要で由緒ある教会」で「初めてキリスト教を公認したコンスタンティヌス帝が314年に建設し法王に寄進」した教会だとか。17世紀に大改築が行われ、建物の正面上部に並ぶキリストと聖人の像はガリレイ作(キリスト像の高さは6mもある)。教会建築はあまり興味がなかったので、何も知らなかったが、内部もなかなか見どころ満載らしい。




公園事務所から少し行ったところで交通量の多い旧街道を離れてサレジオ教会へ通じる道へ入っていった(旧街道は途中まで交通量が多いが、車・バスはサン・セバスティアーノ聖堂の手前(北)でアッピア・ピニャッテッリ通り入っていくのでのんびり走っていけた)。写真の通りのさわやかな晴天で、サイクリング日和だった。




サレジオ教会か?




この写真はだいぶ走ってから撮ったものだけれど、こんな感じの道が続きます(この石畳は古代のものではなく現代に整備されものだと思うが詳細は分かりません)。途中にカタコンベ、教会などがあるが、この道の雰囲気を味わうのが目的なので、ただひたすらペダルをこいだ。しかし、石畳を走るのはけっこうたいへんだった。こまかい振動がこたえるのだ。ということで、道の両脇の一段高くなっているところの土の上を走った。







羊の群れに遭遇。この旅は3度目か? 羊群に縁のある旅だった。







こちらの石畳は古い? 馬車(?)の轍も見られる。




水道橋が見える場所まで来た。帰りの時間を考えて、このあたりで引き返したのだったか?













お墓。







マクセンティウス帝の競技場。旧街道沿いで唯一観光をしたかった場所だが、自転車の鍵に問題があって中に入っての観光(柵があり入場料を払って入る)は断念。どんな鍵の問題かというと、番号合わせ式のキーなのだが、「さて、観光」と思って、鍵をみると番号を書いたシールが鍵の本体に貼ってあるではないか(はがしてもよいものだったのか?)。ということで自転車を置いての観光は断念。柵の外から眺めておしまい。




サン・セバティアーノ聖堂。



14時、パニーニで遅い昼食。

14時20分ころ公園事務所で自転車を返却。レンタル料金は1時間3ユーロで、2時間半くらい利用したので3時間分の9ユーロを請求されるかと思っていると、公園事務所の女性が「スペシャル・プライス! 6ユーロでいいよ」と言ってくれた。イタリアのこういうアバウトなところ、好きです。

その後、来たルートを戻る形でローマ市街地へ向かった。



サン・ジョヴァンニ門(だと思う)。



レプブリカで地下鉄を降り、ホテルに寄って荷物をピックアップ。

時刻は15時頃。飛行機の時間まではまだ間があるので、テルミニ駅で荷物を預けてローマ散策へ出かけることにした。

行ったのは、トレヴィの泉やコロッセオのあたり。誰もが知っている超メジャーな観光地で、何度か訪れているが、こういうところも案外好きだったりする。



バルベリーニ広場のトリトーネの噴水。たぶん、テルミニ駅から地下鉄A線でバルベリーニ広場まで移動して、そこから徒歩でトレヴィの泉に向かったのだと思う。




トレヴィの泉。







いつも人が多くて撮るのを避けてきたが、トレヴィの泉全体の雰囲気がわかる写真も撮ってみた。何ということのない構図だけれど、初めてここへ来たとき、路地を抜けて泉の前に出た際に”おーっ、トレビの泉だ”と思ったのを思い出す。



アッピア旧街道でパニーニを食べたのだけれど早くも小腹がすいてきたので、切り売りのピザをかじる。こういう手軽に食べられる、お菓子ではない軽食の選択肢があるのがイタリアのよいところか?

トレヴィの泉から、この日の最終目的地コロッセオへ徒歩で移動。



コロッセオ。外から眺めただけです。






コロッセオをちらっと見た後、地下鉄でテルミニ駅へ向かった。しかし、もう少しだけローマの街の雰囲気に浸りたいということで、一駅乗っただけでカヴール駅で下車して、そこから歩いてテルミニ駅まで移動した。



サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(このを通ってローマ・テルミニ駅へ向かった)。



これにてローマ観光は終了。レオナルド・エクスプレスでテルミニ駅からフィウミチーノ空港に移動し、帰国の途についた。

終わり。