何もないオアシスの村の暑いが優しい宿

<4日目>
マラケシュのあとは、まず、グランタクシーでワルザザートへ向かった。ワルザザートから先は迷いに迷った挙句、40キロほど西にあるスコーラという村へ行くことにした。『Lonely Planet』には、「一晩か二晩すごすのに良い所で、椰子の木と印象的なカスバがある」とか書かれている。何度もモロッコに来ているが、たまにはちょっと変わったところへと行ってみようかという気持ちも働いた。



リヤドを出て、バスターミナルへ向かいます。




バスターミナルへ向かう道すがら出会った猫。猫の多い街だと思う、マラケシュは。




マラケシュ-ワルザザート間の小休止。




マラケシュ-ワルザザート間の小休止。




マラケシュ-ワルザザート間の小休止。



ワルザザートのバスターミナルで、近くのホテルで働いているという日本語ペラペラの兄ちゃんに出会った。最初はガイドか、それとも客引きかと思って警戒していたが、話していると単に日本語が話したいだけのようだった。

しかし、この兄ちゃん、本当に日本語をうまく操れる兄ちゃんで、まったく驚きだった。観光客との会話だけで上手くなったらしい。それだけここを訪れる日本人が多いということでもある。

これからどこへ行くのか聞かれたので、「スコーラ」と答えると「マジっすか?」ときたもんだ。会話の先生が若い日本人旅行者たちだからこうなるのだ。彼との会話の詳細は忘れてしまったが、ときどきギャグも言う。最近だと目新しさはなくなったが、少し前ならば、日本に行ったら面白い外国人としてテレビで人気者になったかもしれない。

さて、14時半ワルザザート発のバスに乗り40分くらい行くとスコーラに着いた。ワルザザートのバスターミナルで出会った兄ちゃんが「マジっすか」と言ったのもうなずける、何もない街だった。地図も持っていないし、どうしたものかと思っていると、英語をしゃべる兄ちゃんが寄ってきたので、ホテルはどこにあるのか訪ねてみた。「あっちの方だ」というので、それにしたがって歩いて行くと、あとをついてきていろいろと話しかけてくる。どうやら、自分の知り合いのホテルに泊めようとしているらしかったが、適当に聞き流して、幹線道路から少し脇へ入って行ったところにあったホテルに飛び込んだ。



スコーラで泊った宿(Auberge Kasbah la Datte)。主人は英語はだめでアラビア語とフランス語のみ。しかし、一生懸命もてなそうという感じがうれしい宿だった。朝食に絞りたてのオレンジジュースが出されたのにはびっくりした。朝・夕食付で175DH(2500円くらい)。




ホテルの内部(ドアの開いている部屋が僕の部屋)。客は僕一人だった。冷房はなく、かなり暑かった。




今は人が住んでいない小さなカスバ。




何もない静かな村だった。










ホテルの屋上からの眺め。







ホテルの夕食で出されたタジン。18時半頃外出したのだが、そのときに献立についての希望を聞かれた。「タジンでいいか」というので「もちろん」と答えると「2時間かかる」という。煮込みだから、それくらいはかかるのは仕方がないのだ。しかし、19時半ころ「ミントティーを飲むか」というので、「イエス」と答えたのがいけなかった。ミントティーについてきたナッツを食べ過ぎてしまい、肝心のタジンが出てきたころには、かなり腹がきつくなっていたのだ。