マラケシュ~ワルザザート~メルズーガ

3月5日、朝からまたまたマラケシュのメディナを散策。91年、モロッコ人青年に案内されるだけで、何がなんだかわからなかったメディナを、主要な場所だけだが、「何とか自分のものに出来た」という満足感が得られた。目的達成である。

10時半ころ、グランタクシー(マラケシュのバスターミナルとグランタクシー乗り場は隣接している)でワルザザートへ向けて出発。前回は、なぜか行かなかったアイト・ベンハッドゥーというベルベル人の集落が目的地。

マラケシュからワルザザートへの道はアトラス山脈越えの道で、ガイドブックなどでも、その景色を絶賛しているが、自分は普通の山越えの道という感じしか受けなかった(この印象は91年も99年も変わらなかった)。途中、若干の休憩をとり、14時すぎワルザザートのバスターミナルに到着。8年前とはまったく違う雰囲気。新しく別の場所に建設したらしい。



マラケシュからワルザザートへ向かう道(たいぶワルザザートに近づいた頃だったか)。遠くの雪山(アトラス)が美しかった。


ホテル探しの時間も惜しいので、ターミナル前にあるホテル(Hotel Alhawa)の客引きについていった。まだ新しくこぎれいなホテルだった。部屋に荷物を置くと、すぐにレセプションで車のチャーターをお願いして、アイト・ベンハッドゥーへ向かった。



アイト・ベンハッドゥー。映画のロケにも使われたことのある集落ということだったが、運悪くこの時も映画のロケが入っており、集落内を自由に歩くことができなかった。





アーモンドの花か?



ホテルから見たワルザザートのバスターミナル。



ワルザザートの街のはずれにあるグラウイという人物のカスバ(91年撮影)。カスバとは要塞とか城郭とか砦などのこと)。グラウイは20世紀初め、フランスがモロッコ南部支配のため重用した人物とのこと。


91年はワルザザートからさらに南のザゴラへ行った。砂漠の雰囲気を少しだけ味わうためだった。街のそばまで砂が押し寄せており、周りのナツメヤシ畑の地面は砂に覆われていた(2008年、ザゴラを再び訪れたが、街はすっかり変貌をとげており、かつての面影は見られなかった)。

91年のザゴラは、メインストリートからちょっとはずれるとこんな景色がひろがっていた。



夕日に染まるザゴラの岩山。



さて、話を99年の旅に戻そう。

3月6日、8時半のバスでエルラシディアに向けて出発。13時半ころ到着。するとメルズーガの砂漠ツアーの客引きが声を掛けてきた。ここまで客引きに来るとは。客引き間の競争は相当のもののようだ。しかし、これは無視してグランタクシーでメルズーガ最寄の町エルフードへ。

所要約1時間、15時少し前に到着。すぐにホテルを確保したが、ここで砂漠ツアーへの猛烈な勧誘。かなり高そうなので、これも無視して、砂漠ツアーの客引きにつかまるため街へ出た。めざすは夕日ツアー。経験上砂漠の夜中はひどく冷え込むし、夕日でも朝日でも光線が斜めからさせば、砂丘の風紋は奇麗に見える。それに自分は何となく朝日より、夕日より好きだ。早起きもしなくて済むし。

サンセットのみのツアーはあっさりみつかった。しかし、ツアーといっても一人だけの貸切りツアー。料金は250ディラハム。相場より高いのか安いのかまったくわからないが、往復で3時間弱の道のりで、4人で行った場合1人60ディラハム強(600円強)とすると、まあよい値段だろうということで妥結した(実は後でホテルで夕日ツアーの料金を尋ねたところ、なんと600ディラハムと言ってきたのでそれよりは全然安い )。



メルズーガの砂丘に近づくにつれて、車は道なき道を進んで行った。


裸足になって、砂に足をとられながら、砂丘を登って行ったが、草のまったくはえていないところまで(この砂丘にそのような所があるのかどうかわからないが)行くことはできなかった。一泊ツアーだと、ラクダに乗って砂漠のど真ん中まで連れて行ってもらえるのだろうか? しかし、夕日に照らされてオレンジ色に染まる砂丘は堪能できた。
砂丘を後にするころには、日もとっぷり暮れて、満天の星空であった。



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