サリム湖

<3日目>
前日の夜、21時20分発の便で(定刻通りだったはメモがないので不明)北京を出発し、夜中の1時20分烏魯木斉に到着した。

タクシーで予約していたホテルへ移動(所用35分で2時半に到着)。

ホテルは開業してからあまりたっていないと思われるホリデイ・イン・ウルムチ。日本の旅行会社で予約が可能なホテルは多くはなく、このホテルが次への行動にとって立地的に便利だったから選んだのだと思う。それにしても、中国の内陸部にホリデイ・インができるなんて初めてこの地を訪れたときには想像もできなかった。

9時に朝食をとり、10時半にチェックアウトして、まず中国民航(その後、数社に分割された)に向かった。

当時日本で手配が可能だったのは、北京のホテル、北京-烏魯木斉の航空券、そして烏魯木斉のホテルで、その先の移動手段のチケットは現地で調達するしかなかったのだ。

団体ツアーなどの場合、日本の旅行代理店から中国の旅行社に予約を入れておき、現地でチケットの現物を入手するという形をとっていたと思う。飛行機や鉄道のチケットは外国人団体などによる旅行社経由の予約が優先され、その残りをチケット発売開始(これがけっこう遅かった)後、個人の客が購入するということになったから、発売開始日にすでに満席などということもあり得た。

ということで、ここで予定していた航空券を購入できないと、旅程がずたずたになるという恐れがあったが、無事、10日後の烏魯木斉-成都の航空券を購入。

その後、当時バックパッカーの利用も多かった紅山賓館の旅行社で烏魯木斉-イーニン(伊寧)の往復のバスのチケットとこの日とイーニンから戻ってきてからの紅山賓館の部屋を予約した。

15時、ホテルに入る。



紅山賓館の部屋にあったお茶の袋。当時はこんなものまで記念に持ち帰っていた。



16時旅行社に行ってみたがバスチケットは受け取れず、さらに19時に再度行ったが、またしても受け取れず。物事がスムーズに進まないが、バス会社と旅行社の間のオンライン化などされていない時代で、旅行社のチケット購入は、電話連絡、その後、社員がバス会社(バスターミナル)に直接出向いて現物チケットを入手という手順をとっていたので仕方がないと言えば仕方がなかった。

結局、チケットの引き渡しは翌日にということになった。



<4日目>
9時半、朝食。

9時半というと、けっこう遅めの朝食という印象を受けるかもしれないが、これは北京時間であり、内陸のこの地では人々は北京時間から2時間遅れの新疆時間で動いているので、普通の朝食時間という感じ。

10時半、旅行社へ行き、バスのチケットを受け取り、11時半チェックアウト(荷物はあずかってもらう)。



ホテルを出た後、二道橋バザールへ行った。当時はまだウィグル色の濃い場所だった。



烏魯木斉到着以来、乗り物のチケット入手のための行動ばかりで、まともに烏魯木斉市内を見ていない。1987年、1991年、1993年と訪れており、そこそこ見てはいるのだけれど、かなり変化しており、その確認もしたかったのだが。

14時半、ホテルに戻り時間をつぶす。

15時50分すぎ、バスがホテル近くではなく、バスターミナル発であることを初めて知らされ、あわててタクシーで移動。バス会社の前あたりから出るとばかり思っていた(というか旅行社の人からそのように言われていなような)。

16時すぎバスターミナル到着。

16時20分出発。(バスのチケットが残っていたのだが、そこには出発時刻が16時と書いてあり、何等かの事情で遅れたため乗車できたらしい)



乗車したのは寝台バス。体を伸ばせるのはありがたいが、まっ平らにはならない。



18時20分、停車。トイレ休憩兼ハミ瓜タイムかと思っているとバスの車輪・タイヤの修理に入り、結局1時間以上停まっていた。



沿道のハミ瓜やスイカの売店。乗客の一部はここでハミ瓜を買ったり食べたりしていたと思う。



21時ころ、夕食タイム。自分はラグ麺(西域の定番料理である羊肉・野菜のトマトソースをかけた麺)を食べた。



何時ころ撮ったものか不明だが、おそらく夕食タイム時に撮ったものだろう。




一つ前の写真と同じ場所で撮ったものだと思う。




<5日目>
9時40分、イーニン到着(伊梨飯店が終着点だった)。17時間20分の長いバス旅だった。

すぐにホテルをさがし、友誼賓館というところで部屋を確保(CITS=中国国際旅行社が入っており、サリム湖への車の手配が容易ということで選んだのだと思う)。

朝食をとった後、シャワー。車内は砂埃だらけでかなりドロドロになっていたと思う。

12時ホテルのフロントに行き、サリム湖との往復の車を頼む。

最初1000元と吹っ掛けられたが、交渉して650まで下げてもらった。当時のタクシーチャーターの相場が1㎞=2.5元で、伊寧-サリム湖間の距離130㎞(正確には135㎞)×2(往復ということ)×2.5=650と相場通りになったということ。日本円で7000~8000円くらい(当時の円・元レートの正確な数字がわからない)ということで安くはないが、サリム湖に行くためわざわざやって来たので仕方がない。


12時20分ころ出発してサリム湖には15時すぎに到着した。


サリム湖へ向かう途中寄った滝。




サリム湖へ向かう途中の景色。実は伊寧-烏魯木斉間のバスが走っているルート。










サリム湖。湖畔には食堂もあった。昼食はラグ麺。ポツポツと見える白いものは観光客が捨てて行ったゴミ。95年段階でそこそこ観光地化していたのだと思う。










湖全体をカメラにおさめることはできなかった。烏魯木斉-伊寧のバスはこの湖の脇を通るので、ちょっと高いところから全体を見渡すチャンスがあったのかもしれない。




世話になった車。



何時にサリム湖を出たかはメモがないのでわからないが、18時半に伊寧に到着。メモによると道中スイカを食べたらしい(夏の新疆ではスイカやハミ瓜が水代わりという感じ)。



<6日目>
この日は夕方近くのバスで烏魯木斉に戻ることになっている。

朝食後、絵葉書を3枚ほど出し、その後街歩きに出た。



バザール。雑踏のなかでは写真を撮らなかった(87年にカシュガルでウィグル色の強いバザールを見ており、それに比べて民族色が薄く面白みを感じなかったのだと思う)。




夏の新疆は果物の宝庫。




中国っぽい建物はなんだろう?




絨毯屋。




バザール。バザールを行くロバ車という典型的なウィグル自治区っぽい光景に出会ったので1枚。