イグメニッツァへ

さて、旅の始点となるイグメニッツァへはどうやって行こうか。
アテネからバスという手があるが、約8時間かかり、これだけで1日がつぶれてしまう。短い旅程で、既に通ったルートにそんなに時間をかけるのはもったいない。そこで、イグメニッツァの対岸にあるケルキラ島まで飛ぶことにした。が、アテネ発ケルキラ行きの便の出発時刻は、なんと早朝5時25分。しかし、これで行くしかない。実はアテネからあちこちの島に飛ぶ便はなぜかこうした早朝便が多く、ケルキラ行きだけが早いわけではないのである。

日本からアテネは直行便はなく、僕はパリで乗り継ぎ、夜11時頃アテネ到着の予定である。11時に着いて、翌朝の5時半ころ出発。これだと、アテネ市内に出て泊っても3時間くらいしか寝られない。空港近くのホテルはバカ高い。ということで、空港の夜明かしをすることにした。

5時25分、定刻で出発したオリンピック航空機は、6時20分頃、まだ真っ暗なケルキラ島に到着した。


「あかつき」のケルキラ。空港ビル内から撮影したのでビル内の明かりなどがガラスに映っています。

空港からタクシーに乗り、運転手に「ニューポート(新港)」と告げると、「イグメニッツァへ行くのか?」と聞かれた。こうした客が多いのか、はたまた、ケルキラからの船の行き先が極めて限られているのか。

6時40分頃、港に着くと、ちょうどケルキラ行きが出港したところだった。運転手は残念がってくれたが、僕はケルキラの旧市街を散策してからイグメニッツァへ行くつもりなので、「ノープロブレム」と答えておいた。次のイグメニッツァ行きは8時30分。割と頻発である。

船の出発時刻を確認した後、旧市街に向けて歩き出した。7時少し前、ようやく明るくなり、ちょうどうまい具合に旧市街の入り口付近に到着。

さすが早朝だけに街は眠った状態。あてずっぽうに歩いたあと港に戻った。


この朝のイグメニッツァは割と冷え込んでいた(空港情報では摂氏6度)。前日から干してあると思われる洗濯物は乾いていたのだろうか。





ケルキラの港。


『Lonely Planet』によるとケルキラからアルバニアへの船が出ているということだったが、9時発のサランダ行きの便があった。手っ取り早くアルバニアに入国したいと思わなくもなかったが、「ユーラシア陸路の旅」を遂行中なので愚直に陸路を行くことにする。ということで、イグメニッツァ行きの便に乗船。

ベタナギのなか、校外学習か何かでイグメニッツァへ向う高校生たちで騒がしい船にのること1時間半、懐かしいイグメニッツァ港に到着(イグメニッツァには2002年春にイタリアはバーリからの船で降り立っている)。

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