ネムルート山の墳墓(トルコ)
トルコ東部に標高2150mのネムルート山という山があり、この山頂に、さらに砕石を高さ50m、直径150mの円錐形に積み上げた墳墓がある。紀元前2~前1世紀頃に栄えたコンマゲネ王国のアンティオコス1世の墓である。山頂付近の東西には10mほどの首のない石像が5体ずつあり、その下には石像から転げ落ちた大理石の首が並んでいる。石像はギリシアの神々とペルシアの神々からなるが、1体はアンティオコス1世自身である。王は自らを神々と並ぶ存在と考えていたらしい。

2000mを超える山の山頂に神像群が並ぶさまは、何か不思議な印象を与える。神像の頭部が無造作に並ぶことがその不思議さを一層強めている(ここを訪れたのは1996年だが、その後、東側のテラスの神像の頭部は綺麗に並べられ、個人的はそれでいいのか?という気持ち)。



東側のテラス。神像の胴体の保存状態は西側のテラスよりずっと良好。




これは東側のテラスで神像を背にして撮った写真。写っているのはライオン像か?




これも東側のテラスで神像を背にして撮った写真。




こちらは西日を受ける西側のテラス。神像の頭部の保存状態はこちらの方が良好。後方の山は岩のかけらを積んだ円錐状の墳墓。中央やや左寄りの像は墳墓の主アンティオコス1世自身。




中央はアンティオコス1世(左)がアポロン神と握手している様子を描いたレリーフ(西側のテラス)。残念ながら肝心の手の部分が剥落してしまっている。この右側のレリーフは崩壊しているが、ここにはアンティオコス1世とゼウスが握手している様子が描かれていたようだ。なお、このレリーフは、その後収蔵庫に移されたようだ。




西側のテラス。見えている像の頭部は、左からアンティオコス1世、ゼウス(ティアラにほどこされていて飾りは星らしい)、女神コンマゲネ




西側のテラス。たぶん、右がヘラクレスで左がアポロン。




西側のテラス。ワシは王権を象徴するもの。




墳墓から下界を望む。三角の影は墳墓のもの。




神像群を後方から撮ってみた(西側のテラス)。




西側のテラス。




西側のテラス。




西側のテラスから望む夕日。



旅行記