バックウォーターの朝


日が暮れる前に頭を洗ってすっきりした。シャワーを浴びようと思ったが、大きなタオルを持っての旅はしていないので、頭だけ洗って我慢した。ということで、部屋にタオルも置いていない安ハウスボートに乗ったわけです。

シャワーの水はバックウォーターの水をくみ上げたもの。バックウォーターはこの地域の人々にとっては洗濯用水だったり、水浴び用の水だったりするわけだが、もちろん汚水も流されているし、トイレ代わりに使われることもあるから、神経質な人はハウスボートのシャワーは使用しない方がよいかもしれない。(ただ、超高級ハウスボートはわからないが)。

さて、夕食時にボートは最初の停泊場所に戻った。電気は発電機を動かして供給するのではなく、停泊場所で電線をつないで供給するようにしているようだ。高いハウスボートは発電機をちゃんと動かして、どこか適当な場所で一晩停泊するようだが、安いボートを選んだのだから仕方がない。ただ、停泊場所も十分バックウォーターな場所でよいところ。

電線をつなげたので、エアコンのスイッチを入れた。が、温度調整のできないタイプで、寒くなってきた。クルーは船で寝ているので、「声をかけてくれれば電源のオンオフはいつでもオーケーだよ」と言ってくれるが、夜のバックウォーターはけっこう涼しく、一度部屋を冷やすと、そのあとはちょうどよい室温。ちょっと蚊が多いが、携帯用の電子蚊取りにスイッチを入れると、蚊が落ちる落ちる。薬品の臭いもないし、本当に効くのかと思っていたが、かなりの効き目である。

バックウォーターの朝は清々しかった。この感じはボートで一泊したからこそ感じられるものである。ボートの設備その他、超高級ボートと比べるとかなり見劣りするのだろうけれど、早朝のバックウォーターを感じられて十分満足。



早朝のバックウォーター。



ボート内の写真を撮っていなかったので忘れぬうちに一枚。テレビはおいてあるだけ。








この辺はハウスボートの停泊場所になっている。多くのボートはこうして夜から朝にかけては戻ってくる。客がいなくて、ずっと停泊しているボートもあるのだが。




朝食はイドリーという米粉で作った蒸しパン。ボートを走らせながらサーブしてくれた。



朝の光を浴びるバックウォーター。



バックウォーター・クルーズも終わりが近づいてきた。



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