フェズの迷路を甘く見ると痛い目にあうのだ

エルラシディアからフェズまではグランタクシーを乗り継いで行くことにした(この方法が一番早いはずなので)。

朝7時半すぎにはグランタクシー乗り場に着き、フェズ方面へのグランタクシーをさがすと、アズルーまでの車があったが、なかなか客が集まらなかった。これも想定内だが、出発まで2時間を要した。グランタクシーにはこういうことがあるので、この先も危ない。



エルラシディアのグランタクシー・ステーション。



9時半に出発した車は順調に走り、13時半にはアズルーに到着。幸いアズルーからフェズへ行く車はすぐに一杯になり、14時に出発、15時半にフェズに到着した。

ホテルを確保したあと、まず、鉄道駅へ行き、翌日のタンジェまでの鉄道の乗車券を購入。そのあと、タクシーで旧市街の入り口としてもっともよく知られる、ブー・ジュルード門まで移動。そして「世界一の迷路」に入って行った。



ブー・ジュルード門。門に何やら針金のようなものが張りめぐらされていた。何だこれは? 本当はもう少し引いて撮影したかったのだが、”針金”が目立ちすぎて美しくない。



ブー・ジュルードからの道はじばらく下っていくのだが、「こんなに急だったっけ」という感じの下り坂。以前歩いたときの記憶を頼りに、勘だけでメディナの奥深くへどんどん進んでいく。とくに目的地はないので、適当に歩いて行く。



ロバの通行可の標識?




あてずっぽうに奥へ奥へ。とはいっても、ブー・ジュルードからしばらくはあまり複雑な道ではない。






ちょっと迷ってきた感じがしたのと、空腹を感じたので、たまたま通りがかったところにあった、古い建物を改装したレストランに入った。そこで、食事がてら自分の現在地を尋ねようという考えである。

1時間ほどレストランですごし、19時ころ再び迷路へ。店の人にメディナの出口の方向を聞いてから歩き始めたが、さっきにもましてすごい人。ところどころ渋滞して歩きにくいことこの上なし。メディナの出口につながっているはずの上り坂も見つけられず。メディナの中心にあるカラウィン・モスクのまわりをぐるぐる回っている感じ。



レストランを出てすぐの頃(19時を過ぎていたがまだ明るかった)。このあたりではまだ余裕があった。




昼間より各段に人通りが多い。




メインの通りから一歩はずれるとこんな感じになる。深入りはしない。




また、人通りの多い道に戻ってきた。しかし、さっきから同じところを何回も通っている感じ。だんだん、まずいと感じ始めた。







左側の建物はモスクか? 壁の模様が美しい。





いつになったらこの迷路から抜け出すことができるのか? と焦りつつも写真を1枚(ブレブレだけれど)。



1時間くらいは迷っただろうか? やっと出口に通じている上り坂をみつけた。ずっと上り続けているわけではなく、微妙に下っているところ、曲がっているところがあり、そこで道を見失っていたようだ。ほんと、フェズの迷路を甘くみると痛い目にあうのだ。以前訪問したときはかなりつかんだのだが、しばらくぶりの人間がたやすく歩けるような簡単な迷路ではなかったのだ。



ブー・ジュルード門。あの針金みたいなものには照明用のLED(?)がしこまれていた。何か催し物のために装飾用のライトが仕込まれていたのだろうか?