イタリア国内の移動


今回の陸路移動の旅も最終コーナーを回った。おとなしくヴェローナに移動するという手もあるが、『歩き方』をパラパラとめくっていたら、ヴェローナから鉄道で北へ1時間くらいのところにあるトレントという街が目にとまった。ここにも塔のある広場がある。この旅でちょっと気に入った風景だ。16世紀、カトリック教会が宗教改革に対抗すべく、宗教会議を開いた歴史的にも重要な場所らしい。広場の空気を吸うくらいの時間しかとれないが、とりあえず行ってみることに。



一夜明けた朝、シニョーリ広場には市が立っていた。



今日も天気がいい。まだ見所のありそうなヴィチェンツァだが、またいつか、ということに。


10時少し前の列車でヴィチェンツァを出て、12時すぎにトレント到着。
すぐに腹ごしらえをして広場へ向った。ちなみに昼食代は日本円換算で4000円余り。特に高級な店に入ったわけではないが、レストランでまともに食事をすると、すぐに3000円を越えてしまう。ユーロ高というのもあるが、ヨーロッパ旅行は食費がかなり高くつく。自分としては4000円超はかけすぎだが、おそらくこの旅最後の「まともな食事」だからいいだろう。夜は切り売りのピザだな。



ドゥオーモ広場。右の建物はプレトリオ宮殿。現在は博物館になっているが、街というか広場の雰囲気が味わえれば十分なので(時間もないし)、中には入らず。




これもドゥオーモ広場。奥の建物がドゥオーモ。


14時すぎに駅に戻り、15時すぎの列車でヴェローナへ移動。駅で一時間もつぶすとは効率が悪いが、トレントに着いたとき、駅の時刻表をチラ見して「けっこう本数あるな」だけで、街の中心部に出てしまった自分のいい加減さのせいである。

列車はやや遅れて16時20分ころヴェローナ到着。急いで街の象徴ともいうべき円形闘技場まで出て、その近くでホテルを確保したあと街歩きに出た。あらためて地図を見ると、歩いて回れる広さではあるものの、ヴィチェンツァやトレントと比べるとかなり大規模な観光地だ。円形闘技場の周囲には日本人団体もみかけられた。この旅初めてである。ずっと裏街道をたどってきて、やっと表街道に出たという感じか。



ヴェローナのヘソのような円形闘技場。17時を少し回り日が傾いてきたが、まだ明るい。



エルベ広場。広場に面した建物の壁面のフレスコ画が興味深い。




シニョーリ広場。またまたカメラの不調で下が少し欠けてしまった。空が奇麗なので自然とこういうアングルで撮りたくなる。



シニョーリ広場に面したコンシリオの回廊。



コンシリオの回廊の上層。



人だかりがしていたので入ってみた。何の名所かと思いガイドブックを見ると、かのシェークスピアの「ロメオ(ロミオ)とジュリエッタ(ジュリエット)」の「ジュリエッタの家」とある。ヴェローナが物語の舞台だったといことはここに来て初めて知った。




翌日はひと散策してからミラノへ移動して、ギリシャからの陸路移動旅は無事完了した。


街の周りを蛇行しながら流れるアディジェ川。



サン・ゼーノ・マッジョーレ教会。



ミラノに到着。



ドゥオーモ広場から北へ伸びるアーケード、ガッレリア。1800年代の後半にできたものらしいが、19世紀にこういうものが作られたのだと思うとけっこうすごいと感じる。ところで、日本各地にあるアーケード街の着想はもとをたどればここにたどりつくのだろうか? 日本のアーケード街の歴史を調べてみるのも面白いかもしれない。


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