トラブゾン
トラブゾンはトルコ東部の黒海沿岸に位置する町。この町の歴史はギリシャの植民地となった紀元前8世紀までさかのぼることができ、その後ペルシャ、ローマ~ビザンツ、オスマン朝などの支配を受けたが、13世紀にはトレビゾンド帝国(ビザンツ帝国のコムネノス家の後裔が建国)が栄え、1453年のコンスタンティノープル陥落後も何とかオスマン朝に対抗していたが、1461年に滅亡した。

トラブゾンには近郊の町マチカにあるスメラ修道院(跡)観光が目的で1988年11月と1994年7月に訪れている。一度目に訪れた際、旅行の最終盤に撮影済みのフィルムを失うという失態を演じてしまったので、写真を取り直すためもあって1994年に再訪した。ということで、下の写真はすべて1994年7月に撮影したもの。



トラブゾンは黒海沿岸の街なのだが、海岸近くまで山がせまっていて傾斜地が多かった。街の中心のメイダン公園から下る道の先に黒海が見えたのだが、残念ながら写真を撮っていない。




バザール。




バザール。







アヤソフィア。5世紀に建設され、13世紀、トレビゾンド帝国の時代に改修された。オスマン朝の支配下に入った後はモスクとして使用された。ドームを中心に建物が前後左右に十字形に広がる建築。1960年までモスクだったものを1964年から博物館として公開してきたが、2013年6月に再びモスクに変わった(ここを訪れた1988年、1994年は博物館だった)。













内部にはフレスコ画が残っている。




一つ上の写真の一部を少し拡大してみた。






スメラ修道院(跡)はトラブゾンから54㎞ほど南に下った(山の中に入った)ところにある。夏季には多くの観光客が訪れるのでミニバスの便も比較的多く、アクセスは容易だったという記憶が残っている(と書いたが、当時のメモを見ると都合の良い時間帯のバスがなくタクシーを利用したようだ)。1888年11月に訪れた際は、完全なシーズンオフでトラブゾンに来てから知り合った旅行者2人(日本人とオーストラリア人)とタクシーをシェアして訪れた。

スメラ修道院はビザンツ帝国の時代の4世紀に創設されたともいわれ、現在残る建物は14世紀の再建されたものとのこと。



スメラ僧院跡への登り口。ここからどれくらい歩いたのかまったく記憶がないのだが、ネット上にある旅行記によると10分くらいとあるが、自分の94年の旅行記を見ると25分とあった。登り口になっている地点が変わったのかもしれない。




この日は残念ながら霧が濃く、登り路の途中から見られるはずの断崖にへばりつくような修道院の姿は確認できず。ちなみに1988年には見ることができた。なお、修道院の建物(の一番上の方の部分)が写真の右側(写っていない)にあるはずだが、なぜか撮っていない(工事中で美しくなかった?)。ちなみに建物自体は非公開だったか?(近年の旅行記を見ると非公開のよう)。







外壁や洞窟内にはフレスコ画が残っているが、内部は暗くて写真を撮ることは断念(感度の低いフィルムを使っていたので)。ネットで、近年ここを訪れた人の旅行記を見ると内部のフレスコ画の写真が見られるのだが、デジカメの性能のなせる技だろうか。




外壁のフレスコ画は痛みが激しく落書きが多いこともあって、鑑賞するというよりは雰囲気を感じるだけ。







登り口のあたりまで戻って来た。




登り口のあたりにはカフェみたいな店もある。