最近、政治に関するニュースを見たり聞いたりするとため息ばかりが出てきます。
公文書を改ざんして不起訴? 刑法の想定しない異常事態ということなのかもしれないが。。。日本は本当に民主主義国家なのか? 国会で徹底的に真相究明しなきゃいかんだろ、これ。
加計の問題も嘘で塗り固めて逃げ切る気満々だし。。。私学助成という形で自分が払った税金の一部が回されると思うと。。。
日大アメフト部のことばかり報道するマスコミ。同じ熱量で政治にいついても追及しろよ。。。
さて、色々ありすぎて頭が整理できない状態ですが、現在、最も緊急を要するのは高度プロフェッショナル制度の問題。
政府は「働き方改革」とか言っていますが、これは「働かせ方」の改悪。
自分は社会に出てからこの方、ほぼフリーランスという立場にいたし、今後もどこかの会社に所属して働くということはないと思うので、直接的には関係がありません。でも、自分の身内、近しい人たちがひどい労働環境に置かれるようになるかもしれないのに、傍観しているわけにはいかないということで、反対のデモにも何度か参加しています。
「高度プロフェッショナル制度」の問題点は、労働基準法にある規制がはずされてしまうということ。成果に応じてとか報道されていますが、これは単に政府のいうことをマスコミがそのまま流しているだけで、実際には「これだけやりなさい→やったら約束した賃金を払う」ということです。当然、経営者としてはなるべく安く働かせたいので、「これだけやりなさい」というラインは高く設定されるにきまってます。そのラインにいたるまで、どんなに時間がかかろうとやりとげなければいかんよ、というのが経営者側の立場です。いままでだったら、期限までにやならければならない業務をこなすため、労働者に残業を命令→残業代の支払いということになったわけですが、高度プロフェッショナル制度ではこうならないのです。成果ラインが非常に高く設定されると、労働時間はとてつもなく長くなる恐れがあります。しかし、労働基準法の適用除外となるので「残業」という概念がなくなり、定額の賃金が支給されるだけです。それで法律上問題なしになっちゃうのです。
こうした働き方(働かせ方)の対象者は拡大される可能性が濃厚です。経営上対象者を拡大させたい経済団体(経団連とか)は、自民党に多額の政治献金をしています。なんの見返りも期待せずに献金をするはずがないと考えるのが自然でしょう。まあ、そういうことなのだと思います。
で、対象者ですが、所得が1075万円以上の労働者が対象とか言われています(実際に法案に金額が明示されているわけではない)。しかし、省令で変更が可能です(国会の議決を経なくても変えられるということですー簡単に変えられちゃうということです)。
高度プロフェッショナル制度を適用するかどうかは、使用者と労働者の話し合いで決めるから、そこで労働者が同意しなければよいので心配はないというのが政府の言い分です。しかし、使用者(会社)との話し合いで、そのオファーを拒否できる労働者がどれくらいいるでしょうか? ほとんどいないでしょう。労働者は弱い立場であり、守られるべき存在だからこそ労働法制もあるわけで。
正確ではない部分もあるかもしれませんが、ざっとこんな感じです。しかし、テレビのニュースなどではほとんどふれられません。特に民法はスポンサー企業が高度プロフェッショナル制度導入支持でしょうから、それにたてつくようなニュースの構成にはしにくいのかもしれません。この手の報道は経営団体と無関係なNHKが頼みの綱なのですが、いかんせんNHKはすっかり政府の準広報という感じです。新聞はある程度詳しく書いているかもしれませんが、忙しくて細かいところまではという人が多いでしょう。つまり、高度プロフェッショナル制度の問題点は浸透していないというのが実情ではないのかと思います。
この法案はすでに衆議院を通過してしまいました。止めることはかなり難しくなってきましたが、世論の盛り上がり方次第では止められる可能性もあるのではと思ってます。
ということで、こんなネットの片隅ではありますが、ちょっと書いてみました。
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