政府がテロ等準備罪と呼んでいる共謀罪について思うところを大雑把に。
1.政権は「テロ等準備罪」という名称を使っているが、法案提出の一歩手前まで法文に「テロ」という文言がなく、最終段階で「テロ」という語句を付け加えたことから既に明らかだけれど、テロ防止は本当の目的ではないことがに見えてきている。
2.政権は、この法は組織的犯罪集団が対象で「一般人は対象にしない」と言ってきたが、何か怪しいと捜査機関が感じたとき、組織的犯罪集団かどうかを判断するために、色々と監視・捜査が行われるだろうことははっきりしている。(何も調べずに「彼らは組織的犯罪集団だ(でない)」と判断できるわけないじゃん⇒つまり一般人も確実に捜査対象になるということ)
3.そこで捜査機関が組織的犯罪集団と認定してしまえば、277もの罪で処罰が可能(それが組織的犯罪集団・テロ集団の犯す罪? アホかそれっというものまで含まれている)
4.政権はおそらくこの法による萎縮効果を期待している。つまり、政権の進める政策に頑強に反対する集団があるとする。そうした集団を過激な集団ということにして、共謀罪を適用してしまう(沖縄ではすでに決して過激とはいえない基地反対運動の中心人物を微罪で逮捕して超長期間の拘留を行っているー共謀罪が成立するとこういうことがもっと容易にできるようになってしまうのでは?)
捜査される、簡単に逮捕・拘留されてしまうということになると、積極的に社会運動をする人の数が激減するだろう。自分はそんな運動・行動はしないからまったく関係がないと言う人も多いだろう。しかし、ちょっと考えて欲しい。政府のやることに対して異を唱える人たちがいるお蔭で、反対の世論が広がる。そうした世論があるからこそ、政府もそれを気にして慎重になる(現在、すでにやりたい放題だが、まだ世論を気にする面もある→だから共謀罪をテロ等準備罪と呼んでいるのだと思う)。
もし、世論が盛り上がらなければ(ごくごく少数の人たちは騒ぎ続けるだろうが、少数の動きはメディアに取り上げられにくいし、SNSなども監視対象となるので余計な発信は避けようという人が増えるだろう)、圧倒的多数の国民はだまり、選挙で負けることもなく、政府は多くの国民のことなど考えず、自分たちとそのコアな支持者の都合を最優先で政策を立案・実行していくだろう。例えば、増税・社会保障費の削減・健康保険制度や介護保険制度の改悪・徴兵等々。
この国で生活している限り、自分は無関係ということは決してないのだと思う。
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