久しぶりで夏の旅を復活させ、中国は雲南省へ行ってきた。
最大の目的は元陽の広大な棚田を見ること。
実はここは2度目である。1度目は、2010年3月。まだ田植え前で、水田に水が蓄えられた状態の時期。水に光が反射して美しい光景を形作っていた(それについては本編をご覧ください)。
それで、今回は季節を変えて訪問しようということで、今回の旅となった。
稲が育った状態で見る棚田もなかなかのものだった(写真の棚田に黄緑と黄色の部分があるのは、田植えの時期をづらしているから)。ただ、観光客に人気があるのは水田がピカピカと光っている時期のようで、そんな多くの観光客には出会わなかった。
今回は真下に棚田が広がる村のゲストハウスに泊ったのだが、前回訪問した2010年には、そのような立地の宿はあまりなかったような記憶がある。
今回、世話になったゲストハウスの御主人(? オーナーなのか雇われ人なのかは聞かなかった)の話によると、世界遺産に登録された2013年以来、元陽も大きく変貌をとげており、観光客が大きく増大し、地元の人々の生活水準も向上しているとのこと。
たしかに、棚田の村のあちこちにホテルが建ち、現在も建設が進められていた。観光客の主力は中国人のようだ。もともと、中国人の観光熱は高く、昔から住んでいる場所の近辺へ観光バスで1日出かけるということが盛んだった(僕ら外国人旅行者がその観光バスで出かけることも多かった)。それが、所得水準の向上によって、より遠くへということになり、世界遺産に登録されたことによって、その目的地になったのだと思う。
同じような状況の先輩観光地としては、同じ雲南省の麗江があげられると思う。中国人観光客の人気が高まると、その観光客たちのニーズ、好みに合わせた整備が進められる。その結果、麗江は整備されすぎて、テーマパークのようになってしまっているとか。(僕は観光客が増える前の麗江に行くチャンスがあったのだが、グズグズしていたのが悔やまれる)
ゲストハウスの主人も麗江・大理・シャングリラを例にあげて、変化しすぎてあまり良くないというようなことを言っていた。
実は大理には、30年近く前学生時代に訪れている。外国人の泊れるホテルは確か一つしかなく、それでも欧米観光客には人気の街で、何と本物のコカ・コーラが飲めた。
コーラなんて当たり前だろうと思われるかもしれないが、当時は北京などの都市でも、街中でコカ・コーラを売っている店はほとんどなく、炭酸飲料といえば「汽水」という、オレンジ色の飲み物くらいだった。
おそらく「汽水」は絶滅したんだと思うし、「汽水」を知っている日本人もほとんどいないだろう。もし、今「汽水」のことを知っている日本人に会ったら、「えっ? 汽水知ってます? おーっ」とか言って、握手でも求めてしまうんじゃないだろうか(笑)。あの頃の中国旅行は想像を絶する大変さだったから、同じ時代の中国旅行を体験した親近感みたいなものから。
話が大きくそれました。
以上、雲南省に行ってきましたというご報告まで。
いずれ本編に旅行記を載せます。
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