写真は現代美術作家奈良美智(ならともよし)氏の作品で、ビッグイシュー9月号の裏表紙。
今日はこれをプラカード代わりに持って、新宿の歩行者天国で行われた「安全保障関連法案に反対する学生と学者による街宣行動」に行ってきた。
そう、また、安保法制反対の行動に関する記事である。6月からしつこくこの手の行動に参加しているが、今日は雨の予報もあり(途中からかなり強い雨になった)、実は参加をためらう気持ちもあった。そういう感情が生まれるのは普通だと思う。しかし、今はそういうわけにはいかないのである。
今日は、新宿に12000名くらいの人が集まったということだが、休日の新宿ということで、通りがかりに街宣行動を見ていった人も多いと思うし、意識して集まった人で、こうした場に初めて参加した人たちも確かにいたと思う。しかし、圧倒的多数は、ふだんから国会前などの抗議活動に参加している人たちだと思う。SEALDsの「Tell me what democracy looks like.」というコールに対して、当たり前のように「This is what democracy looks like.」とレスポンスする人たちが沢山いたので。
今日は街宣ということで、いつものデモとは違い、学生、学者、民主党・社民党・共産党の代表者のスピーチが中心であったが、いつもと同様に、大人数が参集してマスコミに注目させ、報道してもらうことにより、より多くの人たちに今起きていることに関心を持ってもらう、政権側に反対運動の勢いはますます盛んであることを知らしめるという目的があったかと思う。
安保法案の行方はどうなるかわからない。しかし、安保法案のみならず、自民党のめざす改憲の動き(基本的人権に対して制約を加えることができるような内容があるなど「壊憲」ともいうべきもの)を止めるためには、今の運動を息の長いものにして、無関心層をこちら側に引き付けていく必要があると、運動に参加している多くの人たちは考えており、だからこそ、最近日本各地で街頭に出て、さまざまな行動をしている。
アメリカの公民権運動を指導したキング牧師の言葉に次のようなものがある。
「最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である。」
現在の安保法案や政治のあり方についても同ことがいえると思う。心の中でおかしいとは思っていても、黙っているのは承認しているのと同じなのである。
しかし、現在の一部のマスコミの報道の状態だと、国会の状況(政府の答弁が滅茶苦茶なこと、国会を無視する形で自衛隊と米軍の協力体制が築かれつつあることが明らかになってきていること)、デモの規模・数の多さなどを知らずにいる人たちがけっこういるのではないか。
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