旅の終わりはヤンキー・スタジアム

<6月26日>
6時半頃、マイアミ到着し、ここで入国審査。8時15分発のニューヨーク行きの便に乗り継ぎ、11時15分頃ニューヨーク・ジョン・F・ケネディ空港に到着。メトロでマンハッタンへ移動して、予約しておいたホテルにチェックイン。

アメリカはあまり興味の湧かない国で、今まで中南米旅行の際に通過するだけだった。今回も当初は、南米からの帰国の際に、休息なしに飛行機を乗り継ぐのを避けるため、1泊だけ滞在するつもりだった。

南米から日本への帰国ルートは色々あって、西部に出て、そこから日本行きの便に乗るという選択肢もあったが、過去の中南米旅行でロサンゼルスやダラス乗り継ぎというパターンを使っているので、今回は趣向を変えてニューヨークで乗りつくことに。

その後、ヤンキースの試合日程を調べると、ちょうどレッドソックスとのホームゲームがあることがわかり、チケットを確保。しかし、午前中にニューヨークに着いて、その夜、野球を見て、その翌朝、帰国の途につくのはハードすぎると思い、一連の旅程変更の際、1泊だけだがニューヨークを延ばすことにした。これで、ほぼ1日半をニューヨーク観光にあてられることになったが、やはり積極的に行きたいと思える場所はないので、何となくニューヨークをふらつくことにした。



おのぼりさんには必見と思われるセントラルパークがホテルから徒歩圏内にあったので散策。なるほど巨大な公園だ。




夜は正しいおのぼりさんコースとしてはずすことができないと思われるタイムズスクエアへ。



<6月27日>
この日の最初の行動はホテルの移動。後から旅程を変更したため、連泊にできなかったのだ。9時半ころ、この日の予約を入れているホテルへ行くと、やはりまだ部屋には入れないとのこと。ということで、宿泊者登録をして、大きな荷物(とはいっても30リットルのバックパック一つである)を預かってもらい観光へ出た。

この日も、前日に続きおのぼりさんコースを選択することに。おのぼりさんコースで必須なのは、自由の女神、エンパイアステートビルなどだろうが、自由の女神はちょっと離れていて(実は詳細は把握しておらず)、また、自分の中では何となくエンパイアステートビルなので、後者を選択。と思ったが、高いビルは昇るよりも外から眺めた方がよいと思っているので、エンパイアステートビルを眺められるスポットとして、ロックフェラーセンターへ行くことにした。

ロックフェラーセンターの屋上には有料(29ドル)のエレベーターで昇ることができるが、大観光名所でありかなり混んでいる。とくに夕日の時間帯は予約なしで行くと1~2時間待ちという感じ。この日は午前中だったからそれほどでもなかったが、30分待ち。



ロックフェラーセンター。




正面に見える先のとがった建物がエンパイアステートビル。



午後は、ニューヨークといえばここだろうだろうという勝手な思い込みもあって、メトロポリタン美術館へ。目的はエジプトコレクション。最後にエジプトを訪れてから、すでに17年くらいたっている。まだ未訪問のメジャーな遺跡が沢山あり、訪れたいという気持ちはあるのだが、政情不安もあってなかなか行けないでいる。というわけで、エジプトから遠く離れた美術館の展示物を通じてではあるが、エジプト成分を取り込もうというわけである。



フラッシュを使わなければ写真撮影可だった。




ハトシェプスト女王の像。



メトロポリタン美術館には、さすがというべきか何というべきか、入り口のフロアーの案内所のところにいくつかの国の言葉の担当者が配置されており、そこに日本語担当者もいた。日本語担当者は日本人の女性で、館内案内図を欲しいというと、「印象派見ますよね?」といい、その展示場所の詳しい説明をしてきた。僕の主目的は”エジプト”なのだけれど。。。実はメトロポリタン美術館に関しては”有名な美術館”以上の予備知識はほとんどなく、何が目玉なのかも知らなかったので、せっかく説明をしてくれたことだし、エジプトの展示物を見た後は、ヨーロッパ絵画の展示場所へ移動した。



モネ。




ゴーギャン。




ゴッホ。



メトロポリタン美術館を出た後は、いったんホテルへ。荷物を受け取り、部屋へ行こうとすると、荷物はホテル側で部屋へ持っていくからとのこと。30リットルのバックパック一つなので、運んでもらうほどでもないのだが、おそらくベルパーソン(というのだろうか?)のチップ収入確保のため、そういう方法をとるのだろうと了解。さすがにチップの国だ。ちなみに、この日のホテルは高級ホテルでも何でもなく、ごく小規模なホテルである。

部屋に入って一休みした後は、この旅最後の目的地、ヤンキー・スタジアムへ向けて出発。



スタジアムへ行く前にラーメンを食べた。ニューヨークはラーメンブームであちこちにラーメン屋がある。SAPPOROレストランなので、味噌ラーメンを注文。一般的なサッポロラーメンの味噌味とは随分と違う味だったが、一番違うのは値段。ラーメン屋でもやはりチップが必要で、ラーメン、税金、チップで11ドル(日本円で1100円)。ラーメンに限らず、ニューヨークの食事は高く、定食が700円とかで食べられる日本は安いと思う。




いよいよスタジアム。せっかくの機会なので球場のあちこちを見て回った。




ホットドッグやフライドポテトにつけるケチャップは自由に取れるようになっている。写真には写っていないが、この左側にマスタードを取る装置もある。場内の食べ物は総じて高く、たとえばホットドッグ(パンにソーセージをはさんだだけ)が6ドルもする。




ライトスタンド。バックスクリーンのところあるスポーツバーが邪魔をして、ご覧の通りレフト側が見えない。一応壁にテレビモニターがあるが、外野席の客は基本的には逆側のフィールドで何が起きているのかが見えない。理解しにくいスタンドの構造だ。






僕の席からの眺め。



人気カード(対戦相手がボストン・レッド・ソックス)ということもあって、スタジアムはほぼ満員。帰りの地下鉄の混雑が怖かったので、7回まで見てホテルに戻ることに。


<6月28日>
早朝、J・F・ケネディ空港に向かった。地下鉄のホームに下りていくと、「…………、○○駅と××駅の間でシャトルバスを運行している」というアナウンス。よく聞き取れなかったので、繰り返しの放送を待ったが、繰り返される気配はない(不親切である)。アナウンスされていた駅の名前を地図で確認すると、これから乗る路線の駅である(ニューヨークの地下鉄は同じホームから複数の路線の電車が出ることがけっこうある)。

どうやら、何らかのトラブルが起きているらしいことはわかったので、急遽、乗り合いバスに変更。東南アジア系のおじさん運転手が、愛想がよく利用する航空会社を聞いてきたので、JALだと答えると「ちゃんとあなたの利用するターミナルで降ろしてあげるから」と言って来た。何を当たり前のことをと思ったが、空港に到着してバスを降りると、色々と世話をしたんだからわかってるね、という感じで手を出してきた。う~む、荷物の積降ろしもしてもらっていない(小さい荷物なので車内に持ち込んだ)のにチップの要求か。ここはアジアか?と思い、ちょっと笑ってしまったが、1ドル紙幣を渡すと、おじさん、にこやかに「サンキュー」と言って、次のターミナルに向けてバスを走らせていった。

終わり


          

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