大西洋からの海風に吹かれて(エッサウィラ)


8月26日。8時半ころチェックアウト。この旅最後の目的地エッサウィラへ向かう。
エッサウィラへ行く目的はほとんど一つ。暑い暑い時期のモロッコで、大西洋からの清清しい海風に吹かれるということ。一応、アル・ジャディーダでも海風には吹かれているが。。。

15分くらいでバスターミナル到着。窮屈なグランタクシーはやめにして、バスでと思ったが、10時までないという。昼頃にはエッサウィラに着いていたいので、結局はグラン・タクシーを選択。

客が集まるまでやや時間を要したが、9時20分には出発し、12時頃エッサウィラに到着した。順調である。

さて、ホテルをどうするか。既に書いた通り、ギリギリまで日本を出発できるかどうかわからなかったので、下調べはしていない。『歩き方』のエッサウィラのホテルのコーナーは貧弱である。ロンリー・プラネットのコピーでも持ってくればよかったと思っても後の祭りである。

ドゥカラ門をくぐって、メディナのメインストリートを進んでいくが、以前訪問したときより明らかに人通りが多い。夏の観光シーズンだからなのだろうが、とってもざわついた感じだ。奥まったところにあるホテルならばよいが、通りに面していたり、近いホテルは嫌だなあと思いながら歩いているうちに、メディナを通り抜けてしまっていた。それほどエッサウィラのメディナは小さい。



エッサウィラのメディナのメインストリート、ムハンマド・ザルクトゥーニ通り。この辺はやや人の密度が薄かった。


結局、メディナ内に泊ることはやめにして、メディナからかなり離れたビーチに面したホテルに部屋をとった。

チェックイン後、すぐにメディナ散策へ出かけたが、着いてすぐ感じた違和感は消えることはなかった。白い壁、青い窓枠のさわやかな感じはかわりがないのだが、やはり、7年前に訪問したときとは何かが違うのだ。それが夏のバカンスシーズンのざわついた感じによるものなのか、それとも世界遺産登録後の街の変化なのか、それはわからないが。



7年前にこんな奇麗な広場はあったっけ?



海の門からメディナ方面を望む。ここのところの感じは昔と同じであった。が、門のこちら側に雑然と並んでいた魚屋兼レストランが一箇所に整然とまとめられていた。世界遺産に登録されたことによる変化なのだろうか?



港のスカラ(城塞)から望んだメディナ。もっともエッサウィラらしい景色の一つ。期待していた大西洋からの海風は、心地よいを通り越して、ちょっときつすぎだった。それからカモメが多い。多すぎである。どうも餌付けをしているらしいが、これだけ多いと、上空からの「爆撃」に気をつけなくてはならないので大変である。ちなみに7年前はここまでカモメは多くはなかった。



メインストリートから離れると人の密度はそれほどではなかった。


メディナの奥へ。右は一瞬置物かと思いました。



スカラ。右側の砲台の下には、エッサウィラ名産の寄木細工の工房兼販売所などが並んでいる。



夜のメディナ。


8月27日。翌日、帰国の途につくため、この日はカサブランカまで移動。エッサウィラからバスでという手もあるが、けっこう長い道のりで所要時間は7時間。バスの便数もすくないようだ。ということで、グランタクシーでマラケシュまで出て、マラケシュから鉄道でカサブランカへという経路を選択した。マラケシュからカサブランカへの列車の時刻は調べてはいないが2時間に1本くらいはあるはずだ。

先がどうなるか読めないので、8時すぎにはホテルを出た。



肌寒い空気のなか、道路の真ん中で日向ぼっこをする猫。



7年ぶりのエッサウィラは前回の印象がよかっただけに、今一つ感がぬぐえなかった。やはり、こういう観光地のバカンスシーズンは何割か魅力が減少するもののようだ。今度は観光客の少ない季節にゆっくりと訪れたいものだ。


バスターミナルに隣接するグランタクシー乗り場に着いたのが8時半ころ。エッサウィラ-マラケシュ間は、割と人の移動の多いルートなので、30分も待てば客が集まるだろうとおもっていたが、なかなか客が6人集まらず、先を急ぐモロッコ人の提案で、残り一人分の料金を皆で負担するということで9時半出発。

12時にマラケシュ到着。グランタクシー乗り場からバスターミナル前まで急いで出て、タクシーで鉄道駅へ移動。鉄道駅に着いたのが12時20分ころで、13時発のカサブランカ方面行きの列車があった。ちょうどよいタイミングだった。

定刻13時発の列車は15分遅れで出発し、16時半ころカサ・ヴォワジャー駅に到着した。モロッコ内の最後の移動は成功りに終わった(終)。



カサブランカの中心部行きのバス待ちの際に撮ったカサ・ヴォヤジャー駅(向こうの白い大きな建物)。ここからメディナ方面へは路線バスが比較的便利。荷物が多くなければボッたくられる心配のあるタクシーよりはよい。「メディナ」といって車掌から乗車券を買い、メディナが見えてきたら、その近くの停留所で降りればよい。


おまけ

空港からカサブランカの中心部(メディナなどのあるところ)の近くにあるカサ・ポール駅へ直行する列車はないです。したがって、カサ・ヴォワジャー駅で降りて、タクシーなりバスで移動するか、カサ・ヴォワジャーを通り過ぎて、列車を乗り換えてカサ・ポール駅に行く必要があります。が、『歩き方』には、この列車の乗り換え情報が載っていないので(06~07年版現在)、こんな辺鄙なページではありますが、一応書いておくことにします。
乗り換え駅は「AIN SEBAA(アイン・セバアと発音?)」という駅で、ヴォワジャー駅からさらにラバト方面に進んだところにあります(ちなみに空港→アイン・セバア→カサ・ポールのルートは使ったことがないので、ヴァワジャー駅からいつ目の駅がアイン・セバア駅かは記憶が定かではありません)。
カサ・ポール駅から空港へ行く場合、乗り換えのアイン・セバア駅は一つ目の駅で、空港までの切符を買う際、駅の窓口氏が必ず「チェンジ・トレイン、アット、ファースト・ストップ」とか説明してくれます。たくさんの客が乗り換えますから、迷うことはないと思われます。


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